闇風呂ノススメ

雑記

闇風呂、というものをご存知でしょうか。
呼び方自体には私も馴染みがないのですが、要は明かりを消し浴室内を真っ暗な状態にしてお風呂に入ることです。

アパートなど浴室に窓がない住まいの場合、廊下の照明も消してしまえば視界にはもう何も映らなくなり、ただ身動きに伴って反響する湯船の波の音だけが耳に届いてきます。
普段と違うのは視覚だけで聴覚はいつもどおりのはずなのに、暗闇の中では明かりをつけて過ごしているときと比べてより一層静寂を感じるもの。
その中でただボーっと湯船につかっていると、意識してもなかなかスイッチをオフにすることができない頭の中のゴチャゴチャや心の中のモヤモヤを自然と忘れることができ、心身ともにスッキリすることができるのです。

高校生の頃に読んだ三浦しをんさん著の『風が強く吹いている』。
おんぼろアパートに住む10人の男子大学生が、突如箱根駅伝への出場を目指すことになるというはちゃめちゃでとても面白い青春小説なのですが、その中に明かりを消してお風呂に入る習慣をもつムサという留学生が登場します。

私の場合は頭と心を空っぽにしてリラックスしたいときに闇風呂をするのですが、ムサ曰く暗い中での入浴は自分を見つめて鍛えるためのものとのこと。

頭と心を空っぽにできれば雑念に邪魔されず集中して1つのことを考えることもできますからね。
ムサのように自分を見つめなおしたり、落ち着いてゆっくり考えたいことに向きあうのにも良い時間になるかと。

忙しい日々の中でゆっくり入浴する時間を確保することはなかなか難しいかもしれませんが、もし機会があれば一度お試ししてみては。(その際は足元にお気をつけて。)

現場からは以上です。

タイトルとURLをコピーしました